贈与税の調査件数

〇贈与税の調査件数はどのくらいでしょうか。

 年間数千件程度の税務調査が実施されており、そのうちの約90%に対し申告漏れ等の非違事項があります。

 贈与税の税務調査実績

 贈与税の税務調査件数等は国税庁より公表されております。

贈与税の調査事績(出所:国税庁ホームページ「令和4事務年度における相続税の調査の状況について」より一部筆者作成)

項目

令和3事務年度

令和4事務年度

実地調査件数

2,383件

2,907件

申告漏れ等の非違件数

2,225件

2,732件

非違割合(②/①)

93.3%

93.9%

申告漏れ課税価格

175億円

206億円

追徴税額

68億円

79億円

実地調査

1件当たり

申告漏れ課税価格(④/①)

734万円

708万円

追徴税額(⑤/①)

287万円

270万円

申告漏れ相続財産の金額(出所:国税庁ホームページ「令和3事務年度における相続税の調査の状況について」)

 

令和4事務年度

非違延件数

割合

現金・預貯金等

2,004件

69.1%

有価証券

290件

10.0%

土地

82件

2.8%

家屋

40件

1.4%

その他

485件

16.7%

 贈与税の申告件数は年間約50万件程度あり、また無申告事案も調査対象となっていることを踏まえると、実際の調査率は非常に少ないように思われるかもしれません。

 しかし調査がおこなわれれば、その約9割について申告漏れの指摘があり、かつその大部分が現預金に対する指摘であるということが分かります。