贈与税の調査件数
〇贈与税の調査件数はどのくらいでしょうか。
年間約4,000件程度の税務調査が実施されており、そのうちの約90%に対し申告漏れ等の非違事項があります。
贈与税の税務調査実績
贈与税の税務調査件数等は国税庁より公表されております。
相続税の調査事績(出所:国税庁ホームページ「平成30事務年度における相続税の調査の状況について」より一部筆者作成)
項目 |
平成29事務年度 |
平成30事務年度 |
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① |
実地調査件数 |
3,809件 |
3,732件 |
|
② |
申告漏れ等の非違件数 |
3,565件 |
3,549件 |
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③ |
非違割合(②/①) |
93.5% |
95.0% |
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④ |
申告漏れ課税価格 |
189億円 |
207億円 |
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⑤ |
追徴税額 |
57億円 |
67億円 |
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⑥ |
実地調査 1件当たり |
申告漏れ課税価格(④/①) |
496万円 |
554万円 |
⑦ |
追徴税額(⑤/①) |
149万円 |
179万円 |
申告漏れ相続財産の金額(出所:国税庁ホームページ「平成30事務年度における相続税の調査の状況について」)
平成30事務年度 |
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非違延件数 |
割合 |
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現金・預貯金等 |
2,875件 |
74.3% |
有価証券 |
347件 |
9.0% |
土地 |
138件 |
3.6% |
家屋 |
43件 |
1.1% |
その他 |
464件 |
12.0% |
贈与税の申告件数は年間約50万件程度あり、また無申告事案も調査対象となっていることを踏まえると、実際の調査率は非常に少ないように思われるかもしれません。
しかし調査がおこなわれれば、その約9割について申告漏れの指摘があり、かつその大部分が現預金に対する指摘であるということが分かります。